平成31年度 第2回NPO法人きららの木 全体研修会
「特別支援学校生徒に共感して」
講師:NPO法人ならチャレンジド 理事長 赤川 義之 氏
奈良県でたくさんの「初めての実績」を残されている赤川さんの人生を通して、「本気で!」「諦めない!」生き方に触れました。
本人から聞く、本人から学ぶ、40年経っても「当事者に学ぶ」こと。
子どもたちの「居場所」を作る。多くの人が障害者を知らない現状の中で、新たな道を切り開いた方のお話しは心に刺さるものばかりでした。
理事長 江川美奈子は奈良東養護学校のPTA会長時代から、
副理事長 奥田芳久は奈良西養護学校の校長時代から、
赤川さんの「本気」を一番近くで見てきました。
赤川さんの講演の中で、「やっていることは違っても、心はひとつ」という言葉があったのも、まさに「共に」歩んできたからではないでしょうか。
「自己矛盾」の中で、様々な出会いと原体験を繰り返してきたそうです。
東京の大学に通っていた時代、狭山事件、解雇撤回闘争、青い芝運動、減刑嘆願運動等に大きな衝撃を受け、ますます自分が生きている意味、価値を見失ったと話されました。そんな中、部落解放同盟(当時)からの依頼で、奈良県の大淀町で子どもたちに勉強を教えることになり奈良県に移住されました。
その出会いにより「生きる価値のない人間が、生きる意味を見出した。」と話されました。
そして、仕事を生み出すために清掃業を開始、今の障害者の就労へと繋がります。
とても印象的な言葉がありました。
『高校生になって初めて「ありがとう」って言われた』という、養護学校に通っている生徒の言葉。
『その子の良さを発見する力が、我々にあるか』
『失敗する権利もある!』
『人は認められ、やりがいを持つことで、イキイキと生きていける!』
まさにその通りだと改めて感じました。
きららの木においても、いっぱい「ありがとう」を伝えられる支援をしようと心がけています。
日本小児歯科学会で発表した際には、障害のある子どもが歯科受診する難しさを初めて知りました。
今まで見て来なかったことを反省し、保護者等に聞き取りをしてデータ化されました。
「散髪に行くことが難しい」ということも初めてしった時は衝撃的だったそうです。
乳幼児期からホームドクターを作り、繰り返し経験することの大切さもお話しされました。
最後には、理事長同士の対談が実現しました。
江川理事長は、赤川さんの本気に触れた時、当事者でもないこの人がここまで本気で取り組むなんて「本物」なんだと思ったと正直に伝え、
赤川さんは「誰のため?」「なんのため?」「皆の幸せに繋げたい」
そんな気持ちだった。
自己満足は「罪」なことと返しました。
最後には~NPO法人ならチャレンジド 理念~を教えていただきました。
講演会の中では、いつもお世話になっている森安さんのお名前も拝聴し、
「どっちもどっち」「物事の本質」について教えて貰ったと話してくださった
赤川さんの話しを聞きながら、江川理事長は森安さんの携帯電話へリアル動画を
配信していたそうです。。。笑
これからも皆さんとの繋がりを大切に、「共感力」を高め、
「一人ひとりを人として大切に」の理念のもと邁進いたします。